オンミナブログ2
氷見には、昔ながらの和船を作る船大工がいる。番匠光昭さんだ。番匠さんは、富山県では一人、日本でも3人ほどと言われる船大工さん。その番匠さんのところに、2019年アメリカの船大工ブルックス・ダグラスさんが1ヶ月弟子入りし、ちいさな伝馬船(てんません)を制作した。
氷見の和船は、アテとスギの木を使っている。側面のゆるやかにカーブを描く部分は、バーナーで木を焼きながら曲げる。側面と底の接合部は特殊なノコギリで弧を描きながら合わせていく。なんとも美しい船だ。
ダグラスさんは、制作工程を記録するために伝馬船を作り、できあがった船を寄付してくださった。その船を、湊川に浮かべたい。かつて舟運で使われていたように、倉庫の前に置いてみたい。その願いが届き、お借りすることができた。
毎年4月のサクラの時期に2日間だけ行われる「はる さくら てんません」という遊覧花見船のイベントだけでなく、乗船体験や櫓(ろ)漕ぎ体験ができるようにしたい、そう考えて仲間と伝馬船練習をしている。練習を始めて3回、櫓が水をとらえる感覚がつかめてきた。コントロールできるようになった。
「この川で船を浮かべて遊んでみたい」 想いがかなった。
(Miko)